『ヘレンケラー物語』は、児童文学でありながら、大人になった今だからこそ心に響く作品だと感じました。
「ヘレン・ケラー」という名前は知っていても、どんな人生を歩み、何を成し遂げた人なのか。私は、恥ずかしながら詳しく知りませんでした。
今回この本を読んで強く感じたのは、「できない」と決めつけているのは、もしかすると自分自身なのかもしれないということ。
この記事では、『ヘレンケラー物語』を読んだ率直な感想と、そこから私自身が気づいたことを綴ります。
ヘレンケラー物語を読もうと思ったきっかけ
正直に言うと、私がこの本を手に取ったきっかけは、ちいかわとコラボしたジャケットが気になったからです。
最初は「かわいいな」と思って手に取ったのですが、購入してみようと思ったのには、もう一つ理由があります。

ヘレン・ケラーって名前は聞いたことがあるけれど、具体的に何をした人なんだろう?
という素朴な疑問です。
考えてみれば、私はヘレン・ケラーに限らず、歴史上の偉人について詳しく知りません。
名前だけは知っているけれど、「どんな人だったんだろう?」「何をした人なんだろう?」と聞かれると、答えられる人はほとんどいません。
だからこそ、改めてヘレン・ケラーという人物を知ってみたいと思い、この本を読み始めました。
ヘレンケラーは幼少期に視力と聴力を失った
『ヘレンケラー物語』では、幼少期のヘレンの姿が中心に描かれています。
ヘレンは幼いころに病気にかかり、その後、視力と聴力を失ってしまいます。
光も音も届かない世界。
今の自分に置き換えて考えてみても、それがどれほど大きな困難なのか、簡単には想像できません。きっと私ならば、絶望して終わっていたと思います。
実際ヘレンもはじめは自分の意志を伝えられずに、暴君のように暴れていました。家族が不憫に思って、甘やかしていたのも一因ではあります。
しかし、彼女がそのような状態から変われたのは、元来好奇心旺盛だった「知りたい欲・やってみたい欲」が強かったからです。
そんなヘレンをなんとかしてあげたくて親が動いたことをきっかけに、ヘレンの世界は変わっていきます。
サリバン先生との出会いがヘレンを変えていく
そんなヘレンのもとにやってきたのが、家庭教師のサリバン先生でした。ここから、ヘレンとサリバン先生の猛烈な戦いが始まります。
暴れるヘレンに諦めずに立ち向かうサリバン先生、サリバン先生が諦めずにヘレンに向き合い続けるからこそ、ヘレンはみるみる知識をつけていきます。
二人の間には、何度もぶつかり合う場面があります。
けれど、その厳しさがあったからこそ、ヘレンは少しずつ「言葉」というものを理解していきます。
物には名前がある。自分の感じていることにも、それを表す言葉がある。
そうやって一つずつ世界を知っていくヘレンの姿を読んでいると、知識を得ることの喜びが伝わってきます。
そして、ヘレンは少しずつ学び、成長していきます。
つたないながらも話せるようになり、人が話していることも理解できるようになっていく。
その過程が、とても印象に残りました。
ヘレンケラー物語を読んで「どうせ無理」と決めつけていた自分に気づいた
この本を読んで、私が考えさせられたのは、私は健康に過ごしているにも関わらず「どうせ無理」「できるわけがない」と勝手に決めつけて諦めていることがたくさんあるということです。
「私にはできない」
「今さら始めても遅い」
「こんなことしてなんの意味があるの?」
そんなふうに、自分で勝手に限界を決めてしまう。
ヘレンは視力も聴力も失っているのに、それでも諦めなかった。
それなのに「私は目が見える。耳も聞こえるのに、どうして自分から立ち止まっているんだろう?」と思いました。
ヘレンが一つひとつ世界を知ろうとしている姿を見ていると、自分が「できない理由」を探していたことに気づかされました。
大人になると「挑戦したい」を諦めてしまう
多くの大人が「どうせ無理」と考え、本当は挑戦してみたいことがあるのに、挑戦せずにいる。
「時間がない」
「お金がない」
「今さら遅い」
「失敗したら恥ずかしい」
「自分には才能がない」
そんな理由を並べて、挑戦する前に諦めてしまう人が多いです。
もちろん、大人には生活があります。仕事や家族、お金など、簡単には無視できない事情もあります。
だから、何でも思い立ったら挑戦すればいい、という単純な話ではありません。
それでも、「本当はやってみたい」と思っていることまで、自分で最初から諦めなくてもいいのではないか。『ヘレンケラー物語』を読んで、私はそんなことを考えました。
「本当はやってみたかったこと」をやってみようと思った
この本を読んでから、私は自分の中にある「本当はやってみたい」を少し大切にしてみようと思うようになりました。
たとえば、「本当はもっと勉強したかった」「本当は挑戦してみたかった」と思っていたこと。
もちろん、何かを始めたからといって、すぐに結果が出るわけではありません。
途中で失敗することもあるでしょう。思っていたようにできないこともあるでしょう。
それでも、「やってみたい」と思った気持ちを、自分自身が最初から否定しなくてもいい。失敗してもいいからまずはやってみよう!と思えました。
ヘレンケラー物語は子どもだけでなく大人にもおすすめしたい
『ヘレンケラー物語』は児童文学なので、文章も比較的読みやすく、ヘレンの幼少期からの成長を追いながら読むことができます。
だからこそ、子どもが偉人の人生を知るための本として読むのももちろんいいと思います。
でも、私はむしろ大人にも読んでほしい作品だと感じました。
大人になると、経験が増える一方で、「自分には無理」と判断する材料も増えていきます。
そんなときにヘレンの人生に触れると、「できるか、できないかを決める前に、まずやってみようかな」と、一歩踏み出すきっかけをもらえるのではないでしょうか。
ヘレンケラーのその後の人生も、もっと知りたくなった
今回読んだ『ヘレンケラー物語』では、ヘレンの幼少期を中心に描かれていました。
そのため、ヘレンが大人になってからどのような活動をし、どのような功績を残したのかについては、私自身まだまだ知らないことがあります。
読み終えたときに感じたのは、「もっとヘレン・ケラーの人生を知りたい」ということでした。
ヘレン・ケラーについて書かれた本はたくさんあります。
今回の本を入り口にして、次は大人になってからの活動や、どのような人生を歩んだのかを詳しく描いた作品も読んでみたいと思っています。
一冊の本を読んだことをきっかけに、さらに別の本を読みたくなる。それも読書の面白さなのかもしれません。
『ヘレンケラー物語』を読んでみたい方へ
今回私が読んだのは、ヘレンの幼少期を中心に描いた『ヘレンケラー物語』です。
私自身、「ヘレン・ケラーってどんな人だったんだろう?」という素朴な興味から読み始めましたが、読み終わったあとには、自分の「どうせ無理」という気持ちまで見つめ直すきっかけになりました。
偉人の人生を知る本としてだけではなく、「最近、何かを諦めてしまっているな」と感じている大人にも、一度読んでみてほしい作品です。
気になった方は、ぜひ手に取ってみてください。

コメント