この前、友達に小説を見せたら
視点がぶれてて読みにくいよ!と言われました。
視点って難しいですね・・・
色んな登場人物からの視点が書きたくて
視点がぶれてしまうのはありがちな問題ですね
せっかく作ったキャラクターだから
主人公以外の視点も書きたいんです!
それなら、三人称視点の小説になりますね
一人称視点だと、主人公に固定すると主人公だけになるんですよ
すみません、よくわかりません
それでは今回は、小説を書いている人が一度は陥ってしまう問題を解決するために!一人称視点の特徴と書き方、間違った書き方について解説します。
ぜひ最後まで読んで、一人称視点を正しく書けるようにしていきましょうね。
一人称視点の特徴
まずは一人称視点がどういうものなのか、
特徴についてお伝えしていきますね!
正直よくわかっていないので助かります
読者に直接心情を伝えられる
一人称視点の小説は、一人の登場人物の視点で物語を進めていきます。基本的には主人公の視点で固定するため、主人公の心情を直接伝えられます。
一人称視点では、以下のような方法で心情を伝えられます
僕はさっきの明夫の態度はひどいと思った。いくら友達とはいえ、言っていいことと悪いことがある。以前から明夫はそういう分別をつけられない人だとは思っていたが、今回ばかりは堪忍袋の尾が切れた。どうせ、明夫はケロッとした顔で話しかけてくるだろうけれど、僕はもう口をきかないことにした。
主人公が自身の状況について語れるのが、一人称視点の特徴です。主人公が今どういう状況で何が起きていて、何を考えているのかを描くことができます。直接的な表現がしやすく、主人公に感情移入しやすいのも特徴です。
主人公の心情を追いかけることで
物語が進むのが一人称視点小説の魅力です
読者が主人公の気持ちになれる
一人称小説では、主人公が見て感じたことをそのまま伝えられます。そのため、読者自身が主人公になったような気持ちで読み進められます。まるでその世界に入り込んだような気持ちになれるのは、一人称視点の大きな特徴です。
一人称視点の恋愛小説を読むと、
自分も恋愛したくなる現象ですね!
心の葛藤やドキドキ、嬉しい気持ち
すべてを自分のことのように感じられるのが魅力ですね!
反対に俯瞰的に世界を見せたい場合は、三人称視点がおすすめです。
主人公のフィルターを通した世界が見れる
一人称視点の小説は、すべて主人公から見た世界だけが描かれます。主人公が実際に見て感じたことしか書けないため、その中には事実と反することがあるかもしれません。
主人公のフィルターがかかっているから
他の登場人物の行動、表情の意味も変わってくるよ
好意を向けられていると思っていたのは
僕だけだったってやつですね!
一人称視点では、主人公が解釈した通りの世界が繰り広げられます。一つの物事や人の表情一つとっても、人によって解釈の仕方は異なりますよね。一人称視点ではその特性を活かして、読者をミスリードすることもできます。
後から驚愕の事実を伝えられて、
これまで見ていた話が一変するってやつですね!
大掛かりなミスリード以外にも
勘違いを巻き起こすこともできますね
一人称視点の書き方
早速、一人称視点の書き方教えてください!
一人称視点の書き方の基本は、「僕は~」「私は~」と主人公の一人称で書きます。セリフだけではなく、地の文もすべて視点キャラクターが話しているような形で進んでいきます。
視点を決めたら、その視点のキャラ(多くの場合は主人公)視点でつらぬくのがポイントです。
一人称視点は視点を決めたら途中で
変更することはできないので、注意してくださいね
一人称視点の書き方の一例を紹介します!
僕が道を歩いていると、前からおじいさんがやってきた。
おじいさんは僕を見るとにっこりと微笑んだ。
知らない人で驚いたけれど、つられて僕が笑うとおじいさんは満足そうに過ぎ去っていった
一体誰だったんだろうか?知っている人だろうか?
上記の例のように、一人称視点では僕が見て、僕が感じたことだけを書きます。僕目線で描かれるため、ここでおじいさんが何を考えていて何者なのかを描くことはできません。
過ぎ去った後に「実はこのおじいさんは~」と明かすことはできず、後の話の中で登場させることで真実を教えられます。
一人称視点の書き方間違えてない?
一人称視点の書き方、間違えていたかもしれません!
視点がぶれている!と言われたことがある人が
やりがちなことについて紹介していきますね
一人称視点の小説を書いているはずなのに、「なんだか違和感がある」「視点がぶれている」と言われたことがある人が陥りがちな間違いについて解説していきます。
主人公がいない場面は書けない
一人称視点の小説では、主人公がいない場面は書けません。一人称視点は定めた視点人物の目線で物語が展開していきます。主人公が読者に語り聞かせるようにしてその時の状況や、その時の気持ちなどを伝えてくれます。
そのため、主人公がその場にいない場面は主人公が知る由もないので描けないということです。
一方その頃って、別視点に移るのはNGってことですね
すべての場面で主人公が登場するのが、一人称視点の特徴です
主人公がいない時に起きていた話は、後から主人公が真実を知る時にはじめて読者にも伝えられます。
主人公以外の心情は書けない
一人称視点では、主人公以外の心情は書けません。主人公が今何を感じて、どう思っているのかは自由に書けます。しかし、それ以外の登場人物の心情は主人公のフィルターを通してしか描くことはできません。
なんだか、あいつ浮かない顔をしているな
楽しそうにしてくれていて良かった
主人公目線で、今こういう気持ちなのだろうな。と推察することはできます。
あくまでも主人公目線なので、他の人の様子や気持ちは
実際とは異なる場合があります
楽しそうに主人公と一緒にいると思ったら
実は腹の中で憎しみを抱いていた、ってやつですね
主人公と同じく読者が騙されることもあります。
それだけではなく、読者に「この時本当はどう思っていたのだろう?」と登場人物の心情を考える楽しさを与えられます。
一つの場面で視点が混在している
これは一人称視点に限らずですが、一つの場面で複数の登場人物の視点を混在させるのもNGです。一人称視点は、基本的に小説内ではずっと同じキャラの視点で話を進めます。
三人称視点であれば、場面を変えて視点人物を変えることはできます。ただし、同じ場面で違う登場人物の視点に切り替えることはできません。
一人称は人物固定
三人称は場面で固定と覚えると安心です!
書く前に最適な視点・人称を決めよう!
一人称視点は主人公の気持ちをそのまま書けるため、私小説や主人公の心情を追いかける小説に最適です。しかし、主人公以外のキャラクターたちの様子も描きたい、視点を変えて書きたいと考えているならば三人称視点がおすすめです。
自分がこれから書きたい小説は、どちらの視点・人称の方が描きやすいのか?読者に世界観や魅力を伝えられるのはどちらか?実際に描く前に考えておくと途中でぶれる心配がなくなります。
悩んだ時は冒頭数ページや、キャラクターがたくさん出てきそうな場面を一人称と三人称で書き分けてみると最適なものがわかります。
ぜひ、自分の作品を活かせる書き方を見つけてくださいね!
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